学部生の皆さんへ
配属前に知っておいてほしい情報や、よくある質問への回答をまとめています。お気軽に岡までメールでご連絡ください。
岡研究室へ配属を希望される方は、ぜひ岡までメールでご連絡ください。学部3年の終わり頃から大学院出願までに間に一度研究室に面談に来ることを推奨します。
入試情報につきましては、大学院物理学専攻入学案内(東大理物HP)をご覧ください。
大学院入学後にはFoPMやMERITなどの卓越大学院に応募することができます。
研究室内の活動の様子等はギャラリーをご覧ください。
Q&A
研究室見学でいただく質問にお答えします。
Q1. 毎日研究室に人は来ますか?
A1. (出張などの特別な予定がない限り)来る人が多いです。基本的にコアタイムはありません。
Q2. 研究室の活動はどのようなものがありますか?
A2. 定期的に研究室ミーティングがあります。また輪読やゼミなどが自主的に行われています。物性研内には理論セミナーなどが開催されており、さまざまな研究者の研究についての話を聞くことができます。
Q3. 外部生でも大丈夫ですか?
A3. 基本的な物理学や数学の知識があれば問題ありません。様々なバックグラウンドの方を歓迎しています。
Q4. 就職の状況はどうですか?
A4. 2021年に発足したばかりの研究室なので、まだ誰も就職をしていないのでわかりません。基本的には修士号取得後に博士課程に進学する人が多いです。
Q5. 英語はどの程度使いますか?
A5. 英語はほとんど毎日使います。研究室ミーティングでは主に英語を使います。まずは院試に向けてTOEICやTOEFLの勉強をして、基礎的な英語力を身につけましょう。
Q6. 学部生時代にどのような勉強をしておくべきでしょうか?
A6. 基本となる「物性理論」や「場の理論」の教科書に、手を動かしながらじっくり取り組んでみてください。具体的には、以下のような教科書が研究室での共通言語になります。すべてを完璧にする必要はありませんが、こうした本に挑戦し、問題を解きながら読み進めるガッツがあることを期待します。
物性理論・多体問題:
- 加藤岳生, 物性物理学講義
- 浅野建一, 固体電子の量子論
- 小形正男, 物性物理のための場の理論・グリーン関数[第2版]
- Alexander Altland and Ben Simons, Condensed Matter Field Theory
- Eduardo Fradkin, Field Theories of Condensed Matter Physics
- Xiao-Gang Wen, Quantum Field Theory of Many-Body Systems
- 永長直人, 物性論における場の量子論
- 永長直人, 電子相関における場の量子論
場の量子論:
- Anthony Zee, Quantum Field Theory in a Nutshell (Second Edition)
- Michael E. Peskin and Daniel V. Schroeder, An Introduction to Quantum Field Theory
- John Cardy, Scaling and Renormalization in Statistical Physics
- 九後汰一郎, ゲージ場の量子論
また、興味に合わせて境界領域の勉強もすると良いでしょう。特に統計力学は物理の基礎ですので、どこまで深めても損はありません。近年は(量子)情報や幾何学的な考え方も物性理論に取り込まれつつ発展しています。この方向としては少し難易度が高いですが、以下もおすすめです。
トポロジカル相:
- 野村健太郎, トポロジカル絶縁体・超伝導体
- D. ヴァンダービルト(著)/倉本 義夫(訳), ベリー位相とトポロジー
- David Tong, Lectures on the Quantum Hall Effect
- Steven H. Simon, Topological Quantum
研究室では非平衡量子系や生体系の研究もしています。以下に研究の出発点となり得る文献を載せます。
- Alex Kamenev, Many-body theory of non-equilibrium systems
- Gianluca Stefanucci and Robert van Leeuwen, Nonequilibrium Many-Body Theory of Quantum Systems: A Modern Introduction
- John Cardy, Field Theory and Nonequilibrium Statistical Mechanics
Q7. 研究テーマについて
A7. 研究テーマは偶然や運、ちょっとした立ち話から発展することが多いです。また、学生時代に読んだ論文が何年かかけて形になることもあります。実は岡のフロッケ状態の論文[PhysRevB.79.081406]は学生時代に読んだSchwinger 1951 [PhysRev.82.664]を自分なりに理解する過程で生まれました。Schwinger 1951はQEDの電場誘起分極を"エネルギー"(Heisenberg-Euler有効作用)から再導出しています。これをAC電場に拡張すると"エネルギー"はフロッケの擬エネルギーになります。現在、擬エネルギーは時間分解ARPES装置で測定されていますが、そこでは非断熱過程の量子幾何学量を直接測定していることになります。
Q8. 研究テーマについて2
A8. 量子物理には、量子物質のように多体自由度から創発されるエキゾチックな物理(超伝導、分数量子ホール効果)や、量子光学のように量子測定や量子制御を前面に出す分野があります。冷却原子系を含むAMO物理や量子情報はそれらを統合した革新的なプラットホームを提供しています。また、生体内では揺らぎを利用した開放量子系や反応ネットワークなどがあります。これら境界分野の成果を再び量子物質にフィードバックすることで新たな気づきが生まれると期待しています。
Q9. 一言どうぞ
A9. 私の息子は休みになると友達とオンラインゲームを一日中しています(ばるらんと?)。文句を言うと、「この集中力が将来は力になるのだ、だから黙って見ていてくれ」と力説されます。確かに周りのすごい研究者を見ると同じくらいの熱意で楽しそうに研究に取り組んでいます。そっと見守るしかないのか…。(でも、やるならちゃんと成果を出してね)