研究内容
フロッケトポロジカル状態
トポロジーは現代物性物理学の重要な概念である。トポロジーは摂動に対してロバストであり、物質が合成された時点で決まってしまうものであるの信じられている。我々は物質のトポロジーを動的に変化させる手法を発見した。 ベリー曲率やチャーン数、カイラルエッジ状態をレーザーのような時間周期的な外場を加えることで制御できる理論的なモデルを提案した。 鍵となるのは、電子が光の衣を纏った(photo-dressed)状態になることである。これらはフロッケ状態により説明することができ、フロッケバンドのトポロジーをレーザー強度や、偏光、周波数などの関数として変化させることができる。
(左)円偏光レーザーによってフロッケチャーン絶縁体になるハニカム格子の様子。
(右)高周波極限下で、ディラック点においてフロッケ擬エネルギーにギャップが開くことを示している。これにより、フロッケベリー曲率が現れる。
強相関電子系の非平衡現象
非平衡状態にある強相関電子系について、辻氏、Eckstein氏、Werner氏と共同研究をし、非平衡動的平均場理論の拡張をした。[Aoki, et al. RMP'14]